編み物にはどんな効果がある?手を動かして楽しむ趣味のメリット

趣味を楽しむ

編み物をしていると、目数を数えたり編み図を確認したりするうちに、いつの間にか作業に集中してしまって何時間も経っていることがあります。

編み物の魅力は、作品を完成させることだけではありません。手を動かす時間そのものの心地よさや、少しずつ形になっていく達成感にもあります。

この記事では、編み物が心や頭にもたらす良さと、趣味として楽しむ魅力を紹介します。

編み物にはどんな効果がある?

編み物は、ただ手を動かすだけの作業ではありません。目数を数えたり、編み図を見ながら次の手順を考えたりと、手と頭を一緒に使います。

また、編むことに集中する時間が気分転換になったり、少しずつ形になっていくことで達成感を得られたりするのも、編み物ならではの良さです。

編み物に集中する時間が気分転換になる

編み物を始めると、さっきまで考えていたことを忘れて、目の前の一目に集中していることがあります。目数を数えたり、編み目を確かめたりしていると、頭の中を占めていた仕事や家のことから、いったん離れやすくなるからです。

特に、表編みや裏編みなど同じ動きを繰り返していると、手が一定のリズムで動いていきます。テレビや音楽を流しながら編むのとはまた違って、毛糸と編み針だけに集中する時間が心地よいと感じることもあります。

こうした編み物の時間を、リラックスや心を整えることに生かす考え方は「ニットセラピー」と呼ばれることがあります。編み物そのものが医療上の治療になるという意味ではありませんが、編み物やかぎ針編みをする人を対象にした研究でも、リラックスや気分の改善、心が落ち着く感覚などが報告されています。

ニットセラピーとは?

編み物に集中する時間や、規則的に手を動かす心地よさを、リラックスや気分転換に生かす考え方。病気を治療するというより、編む時間そのものが気持ちを切り替えるきっかけになる、という捉え方です。

手を動かしながら頭も使う

編み物は手先を動かす趣味ですが、実際に編んでいると頭もなかなか忙しく働いています。

「今は何段目だったかな」と確認し、目数を数え、編み図を見ながら増し目や減らし目の位置を考える。模様編みなら、「次は表、次は裏」と手順を追いながら手を動かします。間違いに気づけば、どこまで戻ればいいかを考えてほどくこともあります。

つまり編み物は、指を動かすだけではなく、覚える・数える・考える・確認することを同時に行う趣味です。

手芸などの認知的な余暇活動と認知機能との関連を示した研究はありますが、「編み物をすれば認知症を予防できる」とまでは言えません。とはいえ、考えながら手を動かす活動として、頭を使う機会になることは編んでいる最中にも実感しやすいところです。

少しずつ形になることで達成感を味わえる

編み物は、編んでいる途中にも何度も小さな達成感があります。

作り目だけだったものにどんどん編み足していくと、少しずつ形が見えてきます。模様編みなら模様が浮かび、マフラーなら長さが伸びてくる。自分の手で作ったものが目に見えて育っていく感覚は、編み物ならではです。

一気に完成しなくても、「今日はここまで進んだ」と目に見えるので、また続きを編みたくなります。こうした小さな達成感が積み重なるところも、編み物が長く楽しめる理由のひとつです。

編み物をする人を対象にした研究でも、達成感や気分の良さは、編み物を続ける中で感じられることとして報告されています。

道草さん
道草さん

少しだけ編むつもりが、あと一段、あと一段……となるんですよね。

編み物は暮らしの楽しみを広げてくれる

編み物の楽しさは、編んでいる時間だけで終わりません。

毛糸を選ぶところから楽しめて、できあがったものは実際に使える。家族や友人に贈ったり、作品をきっかけに会話が広がったりすることもあります。

編み物は、日々の暮らしの中に小さな楽しみを増やしてくれる趣味です。

毛糸を選ぶところから楽しめる

編み物は、編み始める前からすでに楽しいところがあります。

お店で毛糸を見ながら、「この色なら何を作ろう」「この手触りならマフラーがよさそう」と考える時間も、編み物の楽しみのひとつです。同じ作品でも、毛糸の色や太さが違うだけで雰囲気はかなり変わります。

気に入った毛糸を先に買って、あとから作るものを考えることもあります。作品を決めて毛糸を選ぶだけでなく、毛糸との出会いから次に作りたいものが決まるのも、編み物のおもしろさです。

作ったものを暮らしの中で使える

自分で編んだものを実際に使えるのも、編み物ならではの楽しみです。

マフラーや帽子、バッグ、ひざ掛けなどは、完成したあとも暮らしの中に残ります。少しくらい編み目がそろっていなくても、自分で何日もかけて作ったものには、とても愛着がわいてきます。

季節が変わって、しまっていた作品をまた出したときに、「これ、去年編んだんだった」と思い出すこともあります。作っていた時間まで一緒に残るところも、手作りのよさだと思います。

道草さん
道草さん

多少いびつでも、自分で編んだものは特別です。

編み物を通じて人とのつながりも広がる

編み物は、もちろん一人でも楽しめますが、人とのつながりが生まれることもあります。

編んだものを家族や友人に見せたり、プレゼントしたり。編み物教室やサークルに参加すれば、「その毛糸きれいですね」「そこ、どうやって編んだんですか?」と、作品をきっかけに自然と会話が始まります。

最近は、SNSでほかの人の作品を見る楽しみもあります。自分では選ばない色合わせや編み方を見つけて、次に作りたいものが増えることもあります。

一人でも楽しめて、誰かと一緒ならまた別の楽しさがある。 そんな広がり方ができるのも、編み物の魅力です。

まとめ|編み物は、手を動かす時間そのものを楽しめる

編み物には、気分を切り替えたり、手と頭を一緒に使ったり、少しずつ形になっていく達成感を味わったりと、いろいろな良さがあります。

でも、いちばんの魅力はやっぱり、毛糸に触れて一目ずつ編んでいく時間そのものにあるのだと思います。うまくいかずにほどく日もあれば、気づけば夢中になって何段も進んでいる日もあります。

上手に編むことや、たくさん完成させることにこだわらず、「今日は少し編みたいな」と思ったときに手を動かせる。 そんな気軽さも、編み物と長く付き合える理由のひとつです。